シェアリングエコノミーで多様な働き方を
シェアリングエコノミーと呼ばれる経済活性化活動について平成31年東京都議会第一回定例会で初めて取り上げました。これは、個人などが保有する活用可能な資産等をインターネット上のマッチングプラットホームを介して他の個人等と共有することを指します。カーシェアやシェアサイクルなどの移動分野・民泊やシェアオフィスなどの空間分野・フリマやレンタルサービスのモノ分野・クラウドファンディングのお金分野、そして家事代行・育児・介護・料理などのスキル分野があります。
国内大手シンクタンクでは国内市場規模は2020年に4847億円、2024年には1兆2307億円と試算しています。特にこれまで主婦として家事や育児に専念してきた人が、得意な料理や掃除や片付けや育児のスキルを提供し、必要とする人の社会的課題を解決し、収入を得て、自らもそのスキルを評価され成長するシステムは多くのニーズがあり、多様な働き方として注目されるところです。また、このスキル提供者は個人事業主にもなり経済活動に貢献します。
今後、未活用となっている様々なスキルを持つ人や、身近な地域で働きたいと願う主婦やシニア層の方々の参加を促していくためには、多様なニーズに対応したマッチングサービスをさらに活性化させていく必要があります。シェアリングエコノミーを支える意欲的なベンチャー企業等への支援が重要と考え、小池知事の見解を伺いました。
知事からは以下の答弁がありました。
シェアリングエコノミーは、個人の所有よりも共同での利用に着目し、使われないままとなっている資源の有効活用を図る新しい経済活動の潮流であり、様々なビジネスの分野に広がる可能性があります。家事や育児のノウハウなど個人の持つスキルを、それを必要とする人に提供するサービスもその一つであり、誰もが会社や家庭で身につけた力や意欲と個性に応じて身につけた力を社会で発揮し、多様な働き方を実現する上でも意義があります。
こうしたシェアリングエコノミーについて社会の理解を深め、広く普及させていく上で、先端のICT技術を駆使してアプリやサイトを開発し、サービスの提供者と利用者を効果的にマッチングするベンチャー企業の役割は重要です。都は、今後、丸の内の「TOKYO創業ステーション」において、シェアリングエコノミーをテーマとしたイベントを開催し、その来場者に対し、ICT技術の専門家によるアドバイスも実施します。新たに多摩地域に設置する創業支援拠点においても、身近なエリアで多様なスキルの提供と利用をつなぐベンチャー企業を育成します。
新たなビジネスモデルの開発を進める有望な起業家を掘り起し、経営と技術の両面からきめ細かい支援も実施します。こうした施策の展開により、シェアリングエコノミーを活性化させることで多様な働き方を実現するとともに、東京の産業の力強い発展に結び付けていきます。
今後の施策につながるたいへん前向きな答弁を頂きました。さらに前に進むようにしっかり努めてまいります。
平成31年第1回定例会での入江のぶこの一般質問の様子は、東京都議会ホームページの2月27日一般質問のページで録画映像がご覧いただけます。